FmFによるアメリカとの交流


渡航その22、小学校の一日

予定は、ローカルビジネス何とかを訪れるはずだった。

風景は一面の大平原と、あちこちに散らばる林。時々ゆっくり流れる小川。他には何もない。

何しろ、標高は0m〜15m。観光客が集まる風景も建物もない、ただの平原、

巨大な畑とその間に散らばる低い林。

カルチャーショックの中にもう一日浸っていたいと、一日小学校で過ごす。

よかった。


朝の放送室(ニュースの準備中)

 

2台のカメラとテレビ、操作卓、別室の全校放送用ビデオ。

早く来た児童が、その日の朝のニュースの準備をしている。

アナウンサーが2人、ディレクターが1人、機械操作がが1人

の計4人の子供と、若い先生が2人準備をしている。私達も

何回かの失敗の上にビデオ取りに合格し、放送を待つ。


   

  登校:       朝の放送


朝、放送によるニュースと合衆国国旗に対しての祈り

ここで、日本人の先生が3人、学校へ来ていますとの

紹介と「おはようございます。」という日本語が流れる。


教会へ行く。(6年生のジェィミーが案内)毎日の日課だという。

十字を切って中へ入る。良いことをした人を聞き、子供が手

を挙げて何か言う。賛美歌を歌い、何人かの子供の懺悔牧師

さんの話で、また歌が続く。とても、静かな雰囲気。

 

教会外観、先日訪問した教会内部


1時間目は校内参観

2年生2教室がコンピュータで授業中。1教室は15人ほど、もう1つの教室は8人

ほどだった。コンピュータで絵を描いたり、ワードで文を書いたりしている。大きく

なったらなりたいことを書いている、最後にはこれをつなげて、一つの話にするようだ。

次に5年生の授業、10分ほど早く行くと別の授業をしている、無線を使ってどこかと話

をして、気象のデータを収集している。トルネードのデータみたいだ。こちらからも話て

いるところを見ると、学校からの割り込みも許可されているようだったが。

連絡されていた時間になるとビデオ取りが始まる。歴史のビデオ。どうもどの教室の参

観を自由に行っているのではなくて、今日はおもしろいよという教室を聞いてお願いして

くれたみたいだった。帰ろうとすると、これからだから待てと、案内の子供が言う。

アメリカの有名人になっての発表。一人一人の格好がおもしろい。

 

左はレスキュー隊員の女の子。右は宇宙飛行士、前にビデオ

先生が、紙に書いてある質問事項から、次々に質問していく。

「生まれたのはどこ?」「家族は?」「どうしてその仕事についたの?」

子供は正面を向いてどんどん答えていく。質問は、子供たちから出

たことを事前にインターネットなどで調べ、レポートを出してあるそうだ。

4年生全クラスで後日見るという。おもしろい。


教室へ戻ると、ナース2人が注射を打っている。教室は保健室みたいになっている。

何の注射か分からなかったけれど、腕に張ったシールを見せてくれた。


読書の時間

個人で読んでいて、その後先生が「オズの魔法使い」の一節を読む。15分くらいか。

読書した本は、コンピュータを開くと10問の質問があって、それに正解すると合格。

本によって得点がもらえ、ある程度の得点が貯まるとご褒美がもらえるという。教室

には、お菓子が常備されているから、これも何かのご褒美にあげるのだろう。


次の時間はカエルの解剖(担当先生の6年生教室)

これは別にもう一時間参観して、詳しくレポートする。


次の時間は国語の先生が来て学習していった。

----/---/-----/-----のように線を引いてあって、aとかcとか言うと先生が書いていく。

分の中にその言葉がないときは、下へ書く。そして早く分を当てたグループが勝ち。

おもしろい、でも何やってんだろう、日本でやってたら顰蹙(ひんしゅく)ものだとも思う。

なかなか当たらないで、いろんな文が出てきて楽しい。担当の先生はどこかへ行っ

ている、理科ではないから他の仕事だろう、ボクは授業を見ながらこれを書いている。


教室で給食。先生がお金を渡して、子供がランチルームから運んでくるように頼む。

子供はランチルームで給食だろうから、大変だろうと思うのだけれど、とても素直に

運んできてくれる。給食後、ジュースを飲みたくなった先生は、居合わせた子供に、

また、ジュースを買ってきてくれるように頼む。「君も飲む?」と子供に聞いて、「飲み

たい。」と答えたので2人分のお金を渡す。でも、こういう場面はいくつも見たけれど、

たいていの子供は「いいえ。」と断って、断らなかったのはこの1回だけ。


給食のあとは、外でスポーツ。持っている袋はお菓子。授業中にも食べている。

   

給食は1年生から。遊びも、1年から交代で校庭を使う。先生は見ているのが義務。

全校が交代で遊びの時間で、全員が校庭に出て遊ぶのが良い。



午後の1時間。通訳さんがこの時間だけ来てくれて、質問がきちんとできる


これは宿題プリント。先生の制作ではないのが分かるでしょう。

2年生は、算数の宿題の答え合わせ中。一年間の宿題集がある。英語のもある。
これも算数の授業。

4年生分数で、紙を分けて分数の勉強。学習用ノートがある。教科書に沿った市販品。でも、使っている紙は自分で切った物。前の時間に、学習の中で作ったのだろう。

通訳さんは、「日本と比べてどうですか。」と聞くので、ほぼ日本と同じ、内容によっては詳しいし内容によっては遅れているしと答える。

理科はコンピュータも使っている子もいた。グループに分かれて、何か発明しているんだという。靴の下にブラシをはっている子もいた。掃除が簡単とでもいうのだろうか。

通訳さんは「何をしているか私も分からない。」という。


午後2時間目。教室へ帰って・・・ゆっくり。


午後3時間目

エレメンタリー アセンブリー

歌の発表があったり、日本の学校の紹介が英語と日本語であり、

僕たちのことも一人一人、紹介される。赤シャツのプレゼントあり。

  


蛇の餌

担当のハート先生は蛇を飼っている。次の日は蛇に月に一度の餌をあげる日だとか。

昨日、「魔法使い」という英語を表現するのに指を抜いてみせるという手品をしたら、その

指を蛇にくれという。指をあげる代わりに、日本へ行ったら別荘を建ててあげると言う話

になった。


下校

地元の新聞社の取材の後僕たちも下校。アメリカでの印象は等々聞かれる。

「1番は、広いこと、2番は、学校の設備が充実していること、3番は

子供が集中して学習していて、それから大きな夢を持っていること。」

と答える。日本の子供は、もっと集中してないし、夢は少ないと思う。


夜は持ち寄りパーティー。ぼくは日本からのインスタント味噌汁を持っ

ていき、お湯を沸かせて調理する。モーラー校長先生が手伝ってくれる。

とても好評。「作り方はすごく難しいけど、教えてあげるよ。」といっておく。


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